京都府北部で小学校に勤める大学の後輩に会った。「もう、どこにも入る隙間がないほど」忙しいのだという。
のんびり、浮き世離れした私のような大学人が想像すらできない業務があるのだろうな、と思う一方、でも手の付けられることもあるんとちゃうのかな、とも思う。
ある中学校の夜の職員室に校長を訪ねて行ったことがあるが、ぱっと電気をつけて現れた光景にはびっくりした。まるで爆撃にでもあったのかと思うような職員室の散らかりようだったので。
震度2で崩れそうな紙の山、開いたままの引出、飲みかけなのか缶コーヒー、なぜか足下にバスケットボール、真冬なのに団扇…。とにかく汚い、ぐちゃぐちゃである。これで個人情報の適切な管理なんてできるんやろうか。
ある教員の机の上など、ものに占領されて、残る表面は「はがき大」ほど。これでどうやって事務仕事ができるのだろうか、捜し物に時間を割くことはないのだろうか、と疑問がわき上がる。
「いやあ、忙しくて、それどころじゃないんですよ」と声が返ってくるのだろうけれど、これって変。ましてや、生徒に「整理・整頓が大切」なんて話していたとすれば、冗談にもならない。
理想科学RISO の高速カラープリンタ「オルフィスX」という商品、会社の宣伝だけれど、米子市役所に導入されて、成果を上げているという。 http://www.riso.co.jp/showcase/orphis/jirei/yonago.html
ただ機械を設置すれば快適に、ということにはならず、仕事についての理解が変わらなければ、宝の持ち腐れ。「これまで通り」、「これは、こうしなくっちゃ」といった、自分の中にも宿っている「保守勢力」との対話を経て、少しずつ新しい風を職場に入れていくしかない。そのためには、いまの自分のやり方、見方を疑ってみること、そうしたチャンスをより多くもつことが大切、と私は考えるのだが。