卒業生を送り出して数日、4月まであと少しという昨日、新年度のゼミをスタートさせた。今年のメンバーは、大学院生、学部生、研究生の6人だ。最初のお題は、「卒論(修論)の書き方講座 2012年度版」。
論文とは何か、どんな命題により値打ちがあるのか、から、教育学分野における文献の引用・注釈のつけ方まで、休憩を挟みながらおよそ3時間半、学生たちに話す。どれくらい伝わったかなあ。
同業の方は肯かれることだろうが、論文の一番やっかいな、だからこそおもしろいのは、命題を立てるまでである。どんな領域でいかなる問いが作れるのか、何がどんな問題として仮説できるのか、ここが初めて論文を書く学生にとっては、特に難儀するところ(自分が学部生のときもそうだった。さっぱりわからず(^^;))。
何が問題になりうるのか、これまで当たり前に見えがちだったことを捉え直し、関係を再構成する過程こそ、研究の醍醐味でもある。学生たちは春からしばらく呻吟するだろうが、大いに悩んでほしい。もちろん、一人で考えられることのたかはしれているので、先行研究を集めて学び、刺激を受けてほしい。
夜は、本年度と過年度の卒業生も来てくれた懇親会。教職生活1年目が終わり、たくましさが感じられる卒業生、元気そうで何より。外国で学ぶべく、準備を進める君もいる。大いに飛翔することだろう。また、こうして学生間のつながりを感じられることは、とても嬉しい。