長期休業期間
ドイツではこの週末あたりからイースター休暇に突入、学校も2週間ほど休みになる。向こうでは、全国各地で渋滞が発生と報じ、ガソリン高騰の折りでもあるのでクルマが動かなくなったらエンジンを切るべしとアドバイスを伝えている。
学校教育が州の権限に属するドイツでは、文部大臣は16人、長期休業期間も16種類、南西ドイツに位置するBaden-Württemberg州の場合、2012/13年度は次の通り。 イースター(Ostern)が、4月2日から13日、 聖霊降誕祭(Pfingsten)が、5月29日から6月9日、 夏休み(Sommer)が、7月26日から9月8日、 秋休み(Herbst)が、10月29日から11月2日、 クリスマス(Weihnachten)が、12月24日から1月5日、 それぞれ、12、12、45、5、13、合わせて87日だ。週末を含んでいない場合もあるので、実際にはこれ以上になる。 ひるがって日本では、冬休みと春休みがそれぞれ実質2週間、夏休みが実質6週間弱だろうか。合わせて10週間弱、70日間あるかどうか。日本は意外に祝祭日が多いので、五月雨的な休みはあるものの、なかなかドイツの日数には届かないように思う。夏休みの短縮や、土曜日の授業をやるところも現れているくらいだし。何よりも、中学校・高校の部活の負担は大きいだろう。 学校種や地域によるし、もちろん一概には言えないが、ドイツではこうした長期休業期間中、教職員が学校に来ることはない。自分の休暇をしっかり消化する。もっとも、この期間に研修(Fortbildung)や授業準備などに取り組むし、夏休みの最終週あたりは会議や打ち合わせもあるので、すべてが休みという訳ではないが。 大きな特徴は、長期休業期間は、「授業がない期間」という意味で、自宅やひょっとしたら休暇先でも仕事を割り振りできることが、これまで事実上認められてきた、という点だろう。 教育行政的には、日数や授業時間数といった数値で測るしか手がないのだが、長いほど良いと言わんばかりに、教職員も児童生徒もくたびれて学校に来てもなあ。「仕事をしない」すなわち「他のことをする」と読み替えて、「教える」以外の活動を、また「教えられる」以外の活動にもっと傾注する方が、お互いに「学ぶ」ことが多いように思うのだが。
by walk41
| 2012-03-31 11:36
| 学校教育のあれこれ
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Comments(2)
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まさ
at 2012-03-31 23:24
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保護者から「いつも遅くまで職員室で仕事をされている先生方に頭が下がる…」という話がだされることがある。教員はこれを聞き、遅くまで仕事をすることが良いことだ・保護者はそれを望んでいると解釈しがちである。しかし同業の身からあえて皮肉るならば、電気代、冷暖房代はいくらですか。カップラーメンをすすり、全く私的な駄話が教材研究なのですか。と問いたくなるような放課後の職員室の現実がある。最近はシャワーなども完備している体育館があり、それを使ってのんびりくつろいでいる教師までいる。長い時間学校にいた。イコール仕事をしたと翻訳して自己満足している教員さん。授業もダラダラ締まりのないものになっていないかな。
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walk41 at 2012-04-01 12:44
時間で労働の成果を必ずしも計ることができないからこそ、メリハリをつけて働こうというメッセージは力を持つと思います。にもかかわらず、「だらだら」がなくならないのは、なぜでしょう。「学校が居場所」の教員にはなってほしくないのですが。
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