記事「歌手、西城秀樹さんの挑戦」を読んだ(毎日新聞、2012.4.2)。
2回の脳梗塞からカムバックすべく、現在はリハビリ中、健康講座でも話をしているという。暴飲暴食、1日4箱のタバコ生活を経て今日の彼があるとすれば、学校教育についても、何と学ぶことは難しいものかと思う。
まず教える側では、自分が「失敗」した経験を持たずに、学ぶ側に伝えることがはたしてできるのだろうか、ということ。自分が嘘をついて辛い思いをしたことがなければ、嘘をついてはいけないよ、とは教えられないのではないか、という問いが生まれる。
つぎに学ぶ側では、自分が「失敗」することなく、学ぶのは難しいのではないか、という問い。しっかりと学ぶためには、少なくとも一度はそうでないことをやってみてこそ(たった一度で学べるとは限らないが)、大切ではないかという疑問が生まれる。
かたや、「失敗」のない学びや教えを求める私たちが、結果的に「失敗」してしまうこと、さらには意図的にそうした場を仕組むことを、ちゃんと受け止められるだろうか。