痛ましい事故がまた起こった。京都、亀岡で一斉登校中の小学生と付き添いの母親の列に、居眠りと思われる無免許ドライバーの軽自動車が突っ込んだ酷い事故である。気の毒で言葉にならない。
警察庁によると、10年に登下校中、事故に巻き込まれて死亡した全国の児童や生徒は13人で、負傷者は3744人。01年からの10年間では149人が亡くなっている(2012年4月23日 読売新聞)という。交通事故による死傷者はもちろん、歩行者や自転車に乗っていて、自動車に衝突された子どもたちは、一層いたましい。
学校への行き帰り、事故や犯罪に巻き込まれないようにと、一斉での登校、ときに下校も一斉に行われているが、このやり方は現状に合っているのだろうか。つい先日の祇園での暴走事故もそうだが、人がかたまっていると事故が起きた場合の被害も甚大になる。
かといって、ばらばらに登校するのも危ない点があるのだろう。何かが起こったとき、近くに誰かがいる良さから集団での登校にしてきたのだろうから。テレビで見る限り、今回の現場は住宅地内のような道路、せめて登校時間は自動車の進入禁止にするくらいしか、アイディアはないのだろうか。
人生をあまりにも突然に断ち切られた方とそのご家族、知り合いの方々の驚きと悲しみは、いかばかりかと思う。