「エコノミスト」2012.7.3号のタイトルは、「円高株安」。
ちょっと待ってや。「エコノミスト」2012.3.13号のタイトルは、「円安時代の到来」やったで。
4ヶ月足らずで正反対のこのタイトル、どう考えたらええんや。それなりの専門家を集めて作っている経済専門誌、タイトルごとに大きな判断をしているはず。なのに、こんな有り様だ。かくも、近い未来のことですら予測は容易ではない。
そう言えば、「2010年の学校教育」 という、21世紀直前に書かれた論文を思い出した。「受験競争もようやく終わりを告げて…」と始まったように思う。その時にすでに思ったが、「ああ、こんなこと書いて大丈夫かなあ。まあ、当たらんやろうけど」と。はたして、2012年の現在、受験競争はどのようになっただろうか。
未来を見通して今を行為するなど、ほとんど至難の業。その上で、どうありうるのだろうと、不安に思いながら、また楽しみに思いながら今を生きるのは構わない。あくまでも、それは将来を予想したり、予定どおりに進めたりすることを前提にしない限りにおいて。先を見通した活動は、どうも人間に似合わないようだ。