寝不足の脳は不快なものに反応、抑制利きにくい
寝不足で不安になったりイライラしたりするのは、脳が不快なものに反応しやすくなる一方、抑制が利きにくくなるのが原因であることを国立精神・神経医療研究センターの三島和夫部長らが突き止めた。 … 20~31歳の男性14人に、1日4時間と8時間の睡眠を5日間続けてもらい、それぞれの最終日に脳の活動を機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で調べた。恐怖の表情の画像を見せると、4時間睡眠で寝不足の時は、不安や緊張などに反応する脳の扁桃体という部分の活動が8時間睡眠時に比べて活発に…。幸せな表情の画像を見せた場合には違いはなかった。また、寝不足時には扁桃体の働きを調節する大脳の皮質の活動が扁桃体と同調せず、抑制が利きにくいことがわかった。抑制が利きにくくなる人ほど、心理テストで不安・緊張や混乱の度合いが高かった。(2012年6月28日 読売新聞)
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言われてみればそうだなあ、と思うことを、ちゃんと実証することは大切な研究。無茶無茶につづめれば、「睡眠不足やったら、キレやすい」ということかな。
ならば、ただでも不快なこと、生徒が着席していない、宿題を忘れる、授業中寝ている、叱っても懲りない、といった毎日、さらには、生徒から胸ぐらをつかまれる、保護者から無理難題が押し寄せる。教育委員会から山のような書類が届く、といった教職においては、何はさておき、しっかり眠ることがマネジメントとして、きわめて大切と帰結できるだろう。
なのに、多忙と帰宅時間が遅くなる、勢い就寝時間も遅くなる、朝は早く起きなければならない、となれば、睡眠不足は明らかだ。こうしたマネジメントが健康に働く上で不可欠なことが、勤務の要諦として押さえられなければならない。
「好きでやってるんではない」と反論もあるだろうけれど、「何となく」「気がつけば」の遅くまでの学校滞在、さっさと帰りましょう。高熱水道費を払っている教育委員会も、このことを強く望んでいるはずだから。