Mission とも言う。組織を動かす上で掲げられる理念、価値、規範のこと。
研修などでは、誰からどのような期待やニーズが寄せられているのか、を元に「ミッション探索」を行うやり方が取られる。
こうした研修を行ったこともあるので、自省を込めてだが、学校の使命感を扱う上では、適切な方法と思われない。
なぜなら、学校は個々に起業されている訳ではなく、公共事業として学校種ごと、法的、財政的に大きな正統性を与えられている、つまり、それぞれの存立根拠を学校関係者の視点から問うても、何かを導き出せる訳ではない。たとえ求められても、応えられないほどに、ひと、もの、かね、で枠づけられているのだから。
むしろ、そこで扱うべきは、教職員それぞれが、どのような意味づけや「やりがい」をもって業務に就いているのかを問い返し、同僚と交流し、より風通しの良い職場へのきっかけを得ることである。
もっぱら主観的に世界が構成される学校だからこそ、各々の捉え方と気持ちを聴き、その広がりを確かめつつ、「大枠」が得られるように議論をする意義がある。こうした場を設定、調整することこそ、組織の管理者の役割だろう。