どれほどの学校で見られることなのかはわからない。けれど、そうした例を見たことがあるとは、ある学校事務職員の話。
ある小学校では、校内研究という名の、授業研究という名において、研究授業を行う前日あたりに、子どもに研究授業のリハーサルを行っていた。予定されている授業と同じ内容を、同じクラスの子どもたちに対して、事前に行うというものである。「教員が子ども役をするんですか」と途中で問うたのだけれど、そうではない、明日授業をする子どもたちにやるという。ええっ、同じことを同じ子どもに2回?!
その話を聞いたとき、冗談まじりに「当てる子どもを決めていたりして」と振ったら、「指導案の手順に書いてある発言のところで、当たる子を決めていました」という。つまり、翌日の研究授業のコピーを事前にやってみるという。何と言ってよいだろうか、あくまでも私に言わせれば、おぞましい話だ。
しかも、その授業は当該の学校外からの参観はなく、いわば身内だけの研究授業なのに、である。いったい何のためにそんなことを…。
周りの学校事務職員のみなさんにもたずねたところ、「半分の学校という程ではないけれど、2~3割くらいのイメージでしょうか」とも聞く。なんと、1校だけの話ではなさそうだ。
この話が本当だとすれば、授業研究っていったい、また校内研究っていったい?? もし教員の勤務時間が適正かと会計監査もどきがなされたら、こんなことのために、学校単位で見れば数百万円もの人件費に相当する労力が割かれている。そんなことが赤裸々になったら、納税者はおそらく黙っていないよ。
返す返すも、学校とくに小学校での校内研究、授業研究、いったい何をしているのか、どんな意義があるのか、学校の先生方、説明してくれませんか。本当に頼むから。