教職員の観察力
大津市中学校での「いじめ自殺」事件、「昨年10月の男子生徒の自殺直後の学校のアンケートでは、生徒20人が男子生徒が縛られた様子などを目撃したと回答した。一方、同じ頃の教職員からの聞き取り調査で、全ての教職員が「これまで、男子生徒がいじめられていたという認識を持ったことはない」と答えていた(2012.07.13、毎日新聞)。
鬼の首を取ったような言い方はずるいかもしれないけれど、これも一つの事実、だとすれば、教職員、なかでも直接に生徒に接する教員の観察力、洞察力など、「目は節穴」(差別用語?)と言われても仕方がないのでは? 「子どもを見つめる」「看取る」「行動観察」「児童生徒理解」など色々な言い方があるけれど、どれほど視力が高いの、視野が広いの、また深いの? と尋ねたくなる。「そんな、普通の人と変わらないですよ」と言った方が楽に仕事ができるのでは? 「ごく限られたことしか、児童生徒のことはわかりません。その上で、自分たちができることをこわごわやっているのです」と言ってくれる方が、誠実な感じがするんやけどなあ。 この頃、学生にも話す。「学校教育での実践について、どういう風にしたらいいか、やり方を教えてください、っていう学生もいなくはないけれど、仮に、こうしたらええよ、と言われても、君たちできるか?」「子どもを呼び捨てにせずに、くん、さん、で呼ばなあかん、ってアドバイスもらっても、そんな風に振る舞える?」 「子どものちょっとした変化を見逃さない」ってエライ人は言うけれど、それが実際にできるんか、って。できもしないことをすべきとお説教をして、できない良心的な人を苦しめ、結果的にできずに問題が起こるって、いったい、何なんや。 五十路を迎えてもっと悟らないといけないのに、さっぱりやなあ。でもやっぱり、おかしい! 変なものは変、無理なことは無理。
by walk41
| 2012-07-13 10:15
| 学校教育のあれこれ
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Comments(2)
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tyouyue
at 2012-07-25 21:34
最近ニュースでこの事件が聞きました。このことは続いて注目されろのがびっくりしました。中国で公衆だけ短い時間で注目しています。しかし、中国で学生は勉強のストレスがとても大きいですから、いじめがあまりまりません。勉強しない子供は遊ぶだけです。悪いのは社会で犯罪します。学校ではやはり安全だと思います。
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walk41 at 2012-07-25 23:07
tyouyueさん、コメントをありがとう。
他の記事も読んでもらえれば有り難いのですが、ひょっとしたら日本では「正しさ」や「正義」が中国よりも強いのかもしれません。それは、換言すれば、個人主義的ではなく、「和をもって尊しとなす」という集団主義的だということです。 乱暴な言い方かもしれませんが、究極に個人主義的なところには、「正義」はありません。それぞれを認めるしかないからです。つまり、日本の学校は学校外社会と違って、それだけ集団主義的ということの証かもしれませんね。
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