講習や研修あるいは講演で、よく紹介するのが、学校教育にかかるお金のこと。
この7月中旬、公表された「2010会計年度の地方教育費調査」(中間報告)によると、在学者一人あたりの学校教育費は、小学校で90.8万円、中学校で107.2万円、高校(全日制)で112.9万円などとなっている。
学校の一番の仕事が、授業を実施することと言ってよいなら、いささか乱暴な計算になるけれど、年間1000時間近く行われる授業のためにこれらの費用が投じられていることになるから、100万円/1000時間、つまり1000円/1時間になる。
ここでの1時間とは、45分間ないし50分間だけれど、どうですか教員のみなさん、1時間あたり1000円の授業をしていると、胸を張れますか。ちなみに、本学の教員免許更新講習の参加費用は、1時間あたり1000円。この場合の1時間は、60分間ですぞ。
言わずもがな、費用だけでは授業を捉えられないことは確かだが、それだけの費用がかかって今の学校が成り立っていることもまた事実。こうしたことも踏まえて、「より良い」学校づくりに臨んで下さればと強く思う。