附属小学校への実習訪問、担当分をきょう終えた。
国語、音楽、道徳と、進め方や表現の違いはありながらも、どの学生も懸命にそして丁寧に児童に臨んでいたと思う。教える立場が陥りがちな、尊大な姿勢の芽を、初期の段階で自ら摘んでおくことは大切だろう。
その中でも、我が学生ながら秀逸と思われた君は、快活で発声にメリハリがあり、わざと間違ったことを言って注意を喚起したり、発言した児童に他の児童を当てさせたり、「宿題で詩を写してきたから、ノートをもって読もうか」と授業間の繋がりをつけたり、さらには、褒めるだけでなく、「ありがとう」「ごめんね」を多発して子ども達とやりとりしているなあ、と思わせる授業の運びをした。もちろん、クラスメートの発言に頷いたり、拍手したりできる子どもたちへと育てられている、学級担任のおかげが大ではあるけれど。
あとで少し話をしたが、けっこうアドリブで臨んでいたようだ。アドリブでできないからこそ、発問にこだわって却って失敗してしまう現職教員が少なくない中、よいセンスを持っているように感じられた。
学部3回生ではまず難しいと思われる、楽しんで授業のできたことに大いに拍手を送りたい。教員志望のこの君の将来がとても楽しみだ。