子どもに言うなら
研修で聴かせてもらう、学校事務職から見た教員への辛口はなかなか厳しい。
「子どもの具合が悪いからと、7月から点けられることになっているクーラーなのに、例外的につけると、それ以降も常態化してしまう」「年休簿を書けない」「徴収金の未納に、事務から言ってと頼んでくる」「印刷機や裁断機などが壊れてもそのことを言わず、放っておく」、という具合。いわゆる社会人としてどうかしら、と思われることも入っているように思う。その中でも、不満に思われているのは、児童生徒に言いながら自分ができていないというチグハグさのようだ。 (片付けろと子どもに言うのに)職員室の片付けができない、掃除をしない。(忘れ物をしたら子どもを怒るのに)期限までに書類を出さない、(自分で調べろと子どもには求めるのに)わからないことを自分で調べずすぐに訊いてくる、という感じだ。 ここで問題、自分ができないことと、それを他者に求めることとは矛盾しないという思考回路の持ち主が教員には珍しくないのか、それとも、自分ができないからこそ、他者にそれを求めるという代償的行動が教員には見られやすいということなのか。いずれにせよ、格好悪いことに大差はないだろう。 これまでは、対子どもとの関係について振り返りや気づきを、と考えてきたけれど、くわえて、同僚なかでも他の職種との関係についても、よく見つめ直すことが重要と強く思わされている。 「学校事務職になるまでは、先生ってすごいと思ってたけれど、学校に入ったら、きっちりしてる人はまったくレアとわかった」「中学校の時、授業を受けた先生で、子どもの頃はいい先生やなって思っていたけれど、職場で同僚になって見ると、そうではないなと思い直すようになった」、などと言われないようにするために。教員のみなさん、教職としてのプライド、どこに見出していますか。けっこう危なげではないかしらん。
by walk41
| 2013-06-21 14:07
| 学校教育のあれこれ
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Comments(9)
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式部
at 2013-06-22 04:37
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学校事務の方々のご指摘通りの事が多数の学校で見受けられると思います。先生方の保護者に対しての(作業的なこと)「後でやっておきます。」という言葉は後で子ども達にやらせておきますの意味で自分はほとんどやらないという意味であること。見ていてなぜ自分はやらないのだろうと不思議なくらいです。人に指導する時に自分は何もやらないのでは人は付いてこないように思えます。個人的には学生時代には家庭教師ではないアルバイトもやっていて欲しいと思っています。しかしこの状況で今のあの細分化された文言を読むに極めて難しい内容の通知表の評価をされるのはいかがなものかと思う気持を持たずにはいられません。あの通知表の評価は皆は見て理解ができるのだろうかと不思議に思っていますが先生方があの文言のままの評価でAをとれる人がそんなにいるかどうか疑問です。
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walk41 at 2013-06-22 09:37
他人任せで自分が変わろうとはしない、とのご意見、私も同意します。職業的社会化とも呼ばれますが、個業的な仕事にくわえて、ルーチンに陥ってしまうと、「まあいいか」に流されやすい点があるのでしょう。ちなみに、私の知る限り、教職を志す学生の多くは、飲食店でよくアルバイトをしていますよ(家庭教師の口がほとんどないこともあり)。学生の頃こうだったから、教員になったらこのように、とは直接結びつかないのかもしれません。
また、通知表の表現については、新たな検討課題ですね。保護者とのコミュニケーションとして考えてみたいと思います。ご指摘をありがとうございます。
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もくれん
at 2013-06-23 11:19
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ブログを読みながら、一つ一つそう、そう!と頷けます。私の周りでも。
なぜそうなるのでしょうか。忙しいから。と聞こえてきます。世の中の変化や周りの変化に、なかなか目を向ける余裕がないのかもしれません。しかし、教員の前に人間としてできなくてはいけないことも、忙しいとの理由からできてないのではいけないと思います。もっと学校の仕組みの効率化を考えたいですね。自分の時間が持てるように。
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walk41 at 2013-06-23 13:37
もくれんさん、こんにちは。お近くでも同様の様子ですか。紹介した内容に安心というか、同じなのかとがっかりというか、の気持ちです。
おっしゃるように、「子どものため」と自身の管理を適切に行えない教員が少なからずいるだろうこと、大切な指摘だと思います。だからこそ、多忙をどう改善するかを校内研究のテーマにしては、と話すのですが、なぜか「~すれば、~になるだろう」授業に懸命です。この閉塞状況を何とかしたい、と思っているのです。
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もくれん
at 2013-06-23 16:51
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コメントいただきありがとうございます。
久しぶりの新幹線の中にいます。 大阪駅周辺はくる度にオシャレな街に変化していて楽しみです。 しかし、学校の中はあまり変化しているように感じられません。だから、変化のギャップに振り回されているようにも見えます。いつまでも和式トイレだったり、テレビもない教室だったり、いきなりタブレット端末が入ってきても、現場の必要感との間にはギャップがありすぎます。 いろんな事があればあるほど、学校の中の仕組みを見直さなければと思ってます。
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ポッピーママ
at 2013-06-23 17:52
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うちの事務の先生も同じことをよく言います。特に、様々な書類作成、提出がきちんとできないって。期限を守らないし、作成のための説明書や注意書きを全く読まないで、すぐに聞きに来るって。工夫したり違うやり方を試したりもしないってことも言います。教材などを壊した時にも、すぐに報告してくれないって。そのまま放置して知らんぷりって人もいるって。壊したり、壊れているのを発見したりしたときにすぐに言ってくれれば、修理とか新しいものを補充するとかできるのに、言ってくれないから次の人が使うときにとても困るって。
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walk41 at 2013-06-23 22:52
もくれんさん、ポッピーママさん、コメントをありがとうございます。
おそらくは何十年と及ぶ教員のアバウトさ、あるいは体たらく、子どもを教え、導こうとする立場ゆえ、自浄作用が求められるのに反して、残念な様子ですね。 来月もある県で指導主事さんたちに話をする機会があるのですが、こうした状況らしい様子を説教するだけでなく、なぜそうなりやすいのかを冷静に分析する態度を通じて対話する場を生み出すことができるようにと、考えるべきではというボールを投げてみたいと思っています。そのためのヒントがあれば、いただければ幸いです。
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もくれん
at 2013-06-23 23:40
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すべての人がそうではないのです。とても真摯に丁寧にきちんとされている方もいらっしゃいます。何故、それが現場でおきるのか?
新採用の時点ですでに、期限が守られなかったり、片付けられなかったりしますが、この事を厳しく指導を受ける事がないように思います。 忙しいとの理由から、子どもと向き合うこと以外はすべて従たる仕事であって、できなくても許される雰囲気があるように思います。 この事に対し、管理職からの指導もあまりありません。 学校はみな同じです。 私たち忙しいんです!と。
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walk41 at 2013-06-24 06:23
教員研修でときどき話しますが、接遇という言葉を知らない教員は少なくありません。初任者研修で扱われないからでしょう。「先生、先生と言われるほど馬鹿でなし」といった皮肉もあり、それを跳ね返すようがんばってもらいたいのですが、まずはこの声がなかなか響かない、ということも認めなければなりません。
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