学校・教職員の現在と近未来-榊原禎宏のブログ

食べられるだけで良しとしよう、とはいかないのだろうか

給食に殺虫剤混入か インド、小学校長を殺人容疑で逮捕

【庄司将晃】インド東部ビハール州の公立小学校で給食を食べた児童23人が死亡した事件をめぐり、現地警察当局は24日、同校のミーナ・デビ校長を殺人などの疑いで逮捕した。デビ容疑者は事件後に行方が分からなくなっていたが、地元裁判所に出頭する途中、拘束されたという。
 現地メディアの報道によると、給食のカレーは校内で調理され、調理用油に高濃度の殺虫剤が混入していた。ロイター通信などによると、食材はデビ容疑者の夫が経営する店から調達していたという。調理師は調理用油がいつもと違うことを指摘したが、校長が使うよう指示したとしている。動機などは不明。
 インドの学校給食の無料配給プログラムは貧困対策として始まり、約1億2千万人が利用。事件後、ほかの学校でも給食を食べた子どもが病気になるなどした例が報告され、安全性が疑問視されている。事件を受け、インドでは学校給食の安全性などを求める抗議デモが起きた。(朝日新聞、20130725)
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1889年、山形県鶴岡町の私立忠愛小学校で始まったとされる日本の学校給食。昨今、アレルギーによる事故は枚挙に暇がなく、過日の東京都調布市では、「クラスの給食の完食記録に貢献したかった」と5年生の女の子がアレルギーのため亡くなるという痛ましい事故も起こっている。同市は、当面の間お代わりを禁止と報じられており(産経ニュース、20130723)、今や個人的でもある食事が、学校の管理下に置かれる事態に至っている。

技術論としては、「どうすれば再発防止ができるか」と話が進みがちでもあるが、価値や規範としても捉えてみよう。「学校で給食とは何か」と。教育課程の一環であれば、学校は責任を負わなければならないが、ちょうど部活動のように「学校に属してはいるけれど、教育課程には含まれない」と解釈すれば、その管理のあり方も少なからず変わって来るだろう(とはいえ、その部活動も、今や「聖域」ではないけれど)。

元ゼミ生で、いま京都府の小学校教諭を務める彼女が、数年前に取り組んだ卒業論文は、学校給食の実際の実額だった。さっくりと言って、給食センター方式で500円台、自校方式で700円台である。町によっては一食1000円にも達すると言われる中、保護者から「給食費」として集めているのは200数十円ほど。その傍ら、300~500円ほどは毎日のように税金で補填されているのだ。

給食費を払っているのだから、「いただきます」は言わせないと決めたPTAもあったというが、そもそも給食費と称することが問題である。徴収しているのは原材料費、ニンジンや米だけでは決して料理にならない。

「あって当たり前」の給食ではなく、相当の税負担を含みつつ、栄養士や給食調理員ほかみなさんの努力のおかげで、年間180日ほども、食べものが提供されていることを振り返ってみよう。教職員の福利厚生にも寄与している、この給食という仕組みのすごさが見えてくるだろう。
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by walk41 | 2013-07-25 23:15 | 学校教育のあれこれ | Comments(0)
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教育学の一分野、学校とその経営について考えます。
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