学校・教職員の現在と近未来-榊原禎宏のブログ

リスク管理はできているだろうか

みずほ銀行にて、暴力団関係者と知りながら融資を続けた問題が取り上げられている。おそらくは、おかしいと気づきながら是正できなかった、組織のリスク管理のあり方を問うものだろう。

ひるがえって義務教育学校、とくに小学校で熱心に行われている校内研究という仕事の仕方、これは外部からの指摘に耐えうるものだろうか。

「指導上の工夫をすれば、発言する子どもが増えるだろう」「活躍する手立てを講じれば、積極的に学ぶだろう」といった同義反復(トートロジー)を繰り返し、積み上げされる知見はなく、だからこそ、過去の取り組みに学ぶこともなく、という奇妙な行事を続けていて、大丈夫だと思っているのだろうか。

参加者20人規模の学校として、90分ほどの会を一度持てば、その人件費は10万円近く。これを年に何回やることだろう。くわえて、授業担当者になったりインフォーマルに関わったりすれば、費やす時間と費用はさらに増大する。これらを合わせれば、一校あたり数百万円の規模に上るはずだ。

それでも、児童や生徒に成果が還元されています、あるいは自分たちの授業がこんなに変わりましたと言えるようなものがあればまだしも、多くは旧態依然というのは、失礼にすぎるだろうか。

それとも、何か変だと思っているのだけれど、自分が言い出しっぺになるのはいやだしなあ、まあこのままでいいのかなあ、という様子ならば、これはリスク管理ができていないと言ってもよいのではないだろうか。

校内研究に関わる情報の開示請求が住民からなされた場合、学校は胸を張って関係情報を提出することができるだろうか。ぜひ聞かせてほしい。
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by walk41 | 2013-09-30 10:05 | 学校教育のあれこれ | Comments(2)
Commented by ポッピーママ at 2013-10-01 06:31 x
おはようございます。
道東地方は朝から雨です。わんこの散歩も、早々に引き揚げてきました。
リスク管理といえば、画一的な教材や教授方法、方略で教えていること自体、多様性に対応しているとはいいがたいですね。そして、旧態依然とした教え方も、また、しかりです。組織的なものが邪魔をしているように一見すると見えますが、邪魔をしているのは実は人間の凝り固まった思い込みなのかもしれません。
学級や家庭で、目の前の今何らかの結果を出させるために、大人が子どもを、手っ取り早く報酬や競争で動機づけするから、長期的に見て価値観や精神性を涵養できないのではないでしょうか。学テ競争は、そのもっとも愚かなものの代表ですね。
Commented by walk41 at 2013-10-01 13:33
ポッピーママさん、こんにちは。そちらは次第に寒くなってきているのではないでしょうか。京都はまだ残暑モード、昨日は念のために半袖の上にジャケットを持って行きましたが、まったく要りませんでした。


さて、リスク管理について、長期的視野を持ちにくいような効果を上げる方策についてのご指摘はもっともと聴きました。短期と長期、客観と主観など、二つの視座をもたなければならないのに、片方だけが重用されるのはバランスを欠いているというべきでしょう。

またそれとは別に個々の教員の不自由さももっと問われるべきと思います。昨日も経験しましたが、どうしてそんな風に凝り固まっているの、と嘆くことも珍しくはありません。最終的にはそれぞれに委ねられるのだから、より分析的、内省的であってほしいのですが。「忙しい」を口にする人にそんな余裕はないようですね。
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教育学の一分野、学校とその経営について考えます。
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