経験や年齢とともに、身体の遣い方も変わってくるなと思わされる。
「若い」ときは、一つを出来るだけ早くこなそうとして、うまく出来るときはいいけれど、そうでなければ二度目のやり直し、三度目のをやり直し。何をしていることやら、という場合が多くあった。
場数をこなすに連れて、多少は手際良くできるようになったかもしれないけれど、この頃思うのは、手際良くできなくても、暇をかければ、回数を重ねれば、まあまあのものができるだろうから、慌ててやっても、一回で終わらせないで、またやろうとしていることだ。「慌てず、じっくりと」ではなく、「慌てて、じっくりと」、「広く浅く」を何度も塗って行けば、それなりの厚みになるだろう、ということだ。
だから、何度もできる気力と体力が却って大切になるかもしれない。短距離走と中長距離走との違いという辺りか。それにつけても、身体のことを気にすること自体が「老い」なのかもしれないね。いやはや。