学校・教職員の現在と近未来-榊原禎宏のブログ

嬉しかったこと

新年度、研究室のゼミも始まった。

公教育経営(狭義には学校経営)研究の役割は、教職員とくに教員の行動を変えさせるために、それを明に暗に支えている彼らの論理と、それぞれの価値観を揺るがすようなデータを提供する点にあること、このために、「このように思われているだろう」既存の理解に対してくさびを打ち込めるような発題(問いをたてること)、そして、これにふさわしい対象および方法を探すこと、とはいつも話すことだ。

こうしたゼミに何年か参加してくれている現職教員が、学校での自身の経験をこのモデルに即して話してくれた。保護者のある言動を支えている論理とは違う見方を子どもから引き出すことを通じて、「そのように捉えなくてもよいのでは」とデータを提示したというのだ。データを見た保護者の様子が変わったという。研究の経験がいわゆる教育実践に活かされているなあと感じる。嬉しいことである。

こうしたことの繰り返しが、たとえば数年を単位として見たときに、学校とここに関わる人たちの様子を変えることに成功している、と言えるようであれば、研究の社会的意義がある。「縁の下の力持ち」としての研究の醍醐味があるというものだ。

最初はなかなか伝わらなかった話が何年か過ぎて、スムースにやりとりできること、またこうした関わりを通じて私自身の理解も変わり、視野が広がっていくこと、こうした場に身を置けることは何と有り難いことかと思う。研究のしんどさと合わせて、楽しさ、面白さを学生たちがより味わってくれることを願っている。
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by walk41 | 2014-04-16 00:01 | 研究のこと | Comments(0)
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教育学の一分野、学校とその経営について考えます。
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