NHK、朝の6時台に放送される「世界のニュース、ザッピング」、フランスからのニュースは、バカロレア(大学入学資格国家試験)の問題の紹介だった。
バカロレアでは哲学が必修となっており、今年度の問題の一つは、「人は幸せになるために生きるのか」だったという。この問題に、受験生は4時間をかけて取り組んだとのこと。
想像するに、日本でこんな問題を出せば、「正解」の客観性がない、採点者によって得点がばらつく、そもそも4時間もこれに当てることができない、と大騒ぎになること間違いなし。なんたって、試験、とくに入試は、「平等・公平」でなければいけない国だからね。
こんな試験のお陰でフランス人には哲学が息づいているとは早計に過ぎるかも知れないけれど、一つの理屈ではあると思う。憲法9条があるのに「集団的自衛権は成立する」なんてごり押しもたいがいにしいや、という政権が跋扈するような国と比べるとね。
大学までは「正解」主義で我慢するから、大学に入ったら、わからないことを大いに楽しもうではないの。そもそも、大学ってそんな場じゃなかったっけ。