むらいさんから、多くのコメントをもらった。ありがとうございます。
その中でも、とりわけ興味深かったのは、教育内容と定期考査などのテストとの関係について。これまでも指摘されたことではあるけれど、この両者は意外に接合、整合していない可能性があるということ。
たとえば、ドイツの学校修了試験の一つが、330分といった日本から見ればとんでもなく長い時間で取り組むものであることは、このテーマを深める上でとても興味深い。なぜなら、試験時間の長さは試験内容の多さ、深さに関わるからだ。
ここ数日、多くの中学校では、1学期の期末試験が行われているだろうけれど、私の知る限り、授業時間に合わせた試験時間を設定している場合が多いのではないかと思う。つまり、教育課程の形式を延長上したものとして、定期試験が位置づけられている。教育内容に即して試験内容、試験時間が決められているわけではない。たとえば、週あたりの授業時数が違っているのに試験時間は同じといったことだ。
テストの時間がテスト内容の大枠を決めると考えれば、その内容は、一学期の半分くらいの被教育内容(学習内容?)の到達を確かめるには、どの位の時間が必要かと考えるべきでもあろう。にもかかわらず、勢い、学校の時間割上の規定が優位するとすれば、はたして、日頃の授業の結果として生徒の「学力」定着をいかに測ることができるのだろうか、と疑問が生じる。
「学校の教育力」とはどういうこと?、テストの方法(形式、時間、内容など)と普段の授業との関係を問うこと、これらは案外、かけ離れてはいない? こんなところからも、学校のもっともらしさを考え直すきっかけを得られるように思う。