学校事務職員のみなさんと研修、私としては楽しく過ごさせてもらった。
学校という組織が持つ、曖昧さ、不安定さ、定性的な特性を提案した後に尋ねる。「煽るようで申し訳ないのですが、教員に苛立ちを感じる時はどんなときですか」と。
官僚組織でもある学校を主に担うのが、学校事務職員であり、彼らはこの側面と同時に、学校だからこその事務職員という自負を持っている場合が多いので、この両者の葛藤を確かめてもらおうという発問なのだが、多くのエピソードが出される。
曰く、「起案書に、布、とだけ書いてあった。何を買えばいいのかさっぱりわからない」「紙や備品は税金で購入しているにもかかわらず、湯水のごとく豪快に使う」「個人情報満載のファイルを机の上に広げたままで、出張に出かけてしまう」といった具合である。進行を担当してくれた指導主事が事後の感想として、教員にはまったく頭の痛いことで、と話したのも宜なるかな、である。
職場では、学校事務職員のほか、校長、教頭などの「一人職」がいる。なかなか発言できず、相談もしにくいことだろう。その声をうまく引き出して、勤務校でも発言しようと促すこと、大げさには勇気づけること、そんな意味も集合研修にはあるように思う。