中学校に行く。といっても、役に立つことはほとんどない。職員室にはいるものの、皆さんの忙しそうな様子を見て、副校長や教頭、あるいは教務主任や近くの先生たちと話をして、ときに相談を受けて、という感じである。むしろ、駄話で仕事の邪魔をしているくらいだと思う。
そんな中でも、学校に掛かってくる電話くらいには出ようと、近くに人がいないときは受話器に手を伸ばすこともある。夕方は6時過ぎ、電話が鳴ったので、校名を名乗り電話口に出ると、「◯年◯組の◯◯の母親ですが、いつもお世話になっています。◯◯先生をお願いできますか?」
思わず、口にしていたなあ。「はい、こちらこそお世話になっています」って。あちこちの学校で働く教員の話を聞くに、「お世話してるのは学校なんやから、お世話になっています、なんて変な言い方やん」と気炎を上げるのに、当事者になるとこの有様。あーあ、良好な関係を保とうとして、思わず口にしているのかしらん。あるいは、あまり固く考えなくてもいいのかもしれないけれど。