南西ドイツ、Schwabenと呼ばれる地域では、ご覧のような麺もの、Spätzle が有名。これはチーズ入りの濃厚なものですが、これにグラッシュのような肉とソースを絡ませて食べるのです。左手の奥の方、Maultasche というひき肉を包んだワンタンのようなものも郷土料理です。
考えてみれば、日本を幕の内弁当のようだと、色々なものを一つの器の中に入れる様を指すことがありますが、そこでの「色々なもの」は別々にあっていろいろ、を意味することがわかります。決して混ぜているわけではない。
これに対して、写真のような料理は(ドイツ料理といって良いかどうかはわからないけれど)、大きな器にあれこれのおかずを入れて、あとは好みで混ぜて、絡ませて食べる、というものですから、幕の内弁当とは相当に違います。過日の拙ブログ記事「つけパン」に即せば、もうその是非どころではない、そもそも浸けないと食べられない格好で出てくるとも言えるでしょう。
まあ、たわいないことなのですが、「真理は細部に宿る」を踏まえれば面白い違いだなあと思わされます。それにしても、結構なボリューム、お腹がいっぱいになりました。