学校に伺って様子を少し見せてもらうたびに思う。どうして教育実践に問いを立てないのかな、って。
「こうするべきだ」と思い込まないで、「どうすればいいのだろう」と今やっていること以外のやり方に、もっと思いをはせて試みてみること、つまり、色々なやり方についてよりアイディアの出る方向へと自身を促せるのではないかな。
生徒が掃除をちゃんとしない、ならば、彼らを叱咤するだけでなく、どうすれば彼らが動いてくれるかを、これまでとは違う方法で考えてみる。だって、これまでそうしていてうまく行かないのだから、別の方略を考える必要があるのだ。
なのに、なぜか、これまで通りのやり方を、失礼ながら「なんとなく」続けて、事態が変わらない。そしてやがて疲弊する。新しいことをやろうとする気力も湧かなくなる。悪循環である。そうなる前に、まだ元気なうちに、自分の引き出しを広げ、事態に柔軟に鷹揚に臨むことができれば、また違った結果を導けるかもしれない。
そんな余裕はないよ、というのが定番の答えならば、その余裕を持てるようにマネジメントすること、そんな働き方を考え、試みてみること、そうした実験精神ともいうべきものが教職では、いっそう大切ではないだろうか。