中学校で卒業式が行われた。教職員、在校生、保護者、来賓の方々で、3年生の巣立ちを祝った次第だ。
もう40年近く前になるけれど、自分が中学生だった頃とあまり変わらない儀式。厳粛な雰囲気を重んじる文化は、なお健在と感じた。一つのけじめ、節目として、襟を正すというのはわかる反面、もう少し明るくて楽しげでもいいのでは、と思わなくもない。でもそうなると、緊張感が失われすぎてしまうのかな。
それでもなお、泣き顔と笑顔を見せてくれた卒業生に、彼らなりにこの式を楽しんでくれた様子は伺えたし、式次第にはなかったサプライズでの合唱に、感じるところ大だった。彼らの学校への思い出と想いを示してくれたことを、とても嬉しく受け止めた。
義務教育の時期を終えた彼らが、これから「答えのない」、少なくとも「答えのはっきりしない」学び方や生活経験をしていくだろう門出にあたって、元気で励んでほしいとエールを贈りたい。式辞でも述べたが、わからないことへの不安は良しとしよう、けれども、決してそのことで自分への不信にはならないように、と。