外国で長い期間、過ごした生徒による日本語でのスピーチ発表を聴いた。
彼らはアメリカ、ヨーロッパ、オセアニアやアジア各地で育ち、ときに生まれ、また外国を転居し、いまは京都にいる。どんな発表が聴けるのかと楽しみに当日を迎えた。
どれも印象的だったが、その中でもある女子生徒の発表が心に残った。それは現地のインターナショナル校に通った時の経験を話してくれた行だ。彼女はこうスピーチした。
「私たちが仲良くなるためには、お互いが違うのだということを学ぶ必要がありました」
その学校では、50を越える国や地域から生徒が集まっていたそうだが、子どもたちの言語、服装、仕草や価値観まで、同じということを想定できず、だからこそ、どう違うのかを知らなければ、仲良くなれないという言葉に、勇気づけられた気がした。
これまで学校でまま見られたような(今でもあるだろう)、クラスの児童・生徒に「いいです」「私も同じです」と同調圧力を強めたり、「ルールを守らないと大人になっても信用されない」と単一ルールを押しつけたり、といったこと。こんなことは、「グローバル」な世界ではもはや通用しないということ、これからの世代にはどんどん先に行ってほしいと思う。もちろん、私も頑張ってついて行きますよ。
経験を通じて育まれる新たな感性に触れられて、良い時間をもらうことができた。嬉しかった。