学校・教職員の現在と近未来-榊原禎宏のブログ

AL研修に賛成!

遅ればせながら、「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について ~学び合い、高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて~ 」(中央教育審議会答申、2015.12)に目を通した。

そこに次の記述がある。「新しい時代に求められる資質能力を育成する上では,研修そのものの在り方や手法も見直しが必要であり,例えば,講義形式の研修からより主体的・協働的な学びの要素を含んだ,いわば AL 研修(アクティブ・ラーニング型研修)ともいうべき研修への転換を図っていくことが重要である」(14ページ)。

座学による研修の意義については別途述べるけれど、教員の研修がより活動的であってもよいと思う。
たとえば-
①勤務校ではない他の学校(できれば別の学校種)に行って、授業を見学する、生徒、教員や保護者にインタビューする、一緒に給食を食べて、掃除もしてみる。
②文部科学省に出かけて、どんななふうに教科書が検定されているかを観察する。
③教育委員会にお邪魔して、指導主事の一日を追いかける(影のようについて行く)。
④学習塾に出かけて、そこで授業をしてみる。
⑤卒業生を訪ねて、学校時代についての評価を尋ねる。

といったことだ。

もちろん、これらのために要する時間と費用の問題は大きい。かれこれ100万人の教員を研修するのだから、誰をいつどのプログラムに参加させるのか(割り当てるのか希望を募るのか)、行き先の発掘、交渉、調整はどこが担うのか。個人情報などの漏洩を防げるのか、事故が起こった場合の責任は? これらは同答申がその活用を強調する、つくば市の「教員研修センター」がやってくれるのかな。はたまた、教員が学校を抜ける分の穴埋めはどうするのか、学校の業務に不具合を来さないか、いずれも考えなければならないけれど。

意地悪に言えば、こうしたリアルさを欠いたままで、「研修そのものの在り方や見直しが必要」と唱えても、やる気度が問われるだけである。ホンマにそんな気あるのかしら。少人数で時間がかかる研修、つまりお金のかかるプログラムをやろうと提案するんやから、それなりの裏づけがあるんやろうね。
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by walk41 | 2016-09-06 05:36 | 研修のこと | Comments(1)
Commented by イケ at 2016-09-19 00:07 x
こういう研修には大変に興味深さを感じます。

①の他校・他校種については、更に「他都道府県の」を加えるとより良い研修になるかと思います。

かつて他県の学校へ1ヶ月程研修に行かれていた先生の報告をお聞きした際に、大変参考になったからです。

ただ、残念なのは保守的管理職や自治体には、それを聞き入れる器量が無いだろうことです。言ってしまえば、ここさえ改善されたなら、①などせずとも、情報交換だけでどんどん改善されていくようにも思います。

それでもやはり、動員のかかる価値の低い研修等に比べれば、遥かに有益な研修であることは間違いないです。
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教育学の一分野、学校とその経営について考えます。
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