学校・教職員の現在と近未来-榊原禎宏のブログ

ハウスマイスターがほしい

中学校の様子を垣間見るに、よく思う。「チーム学校」って言うならば、ハウスマイスター(Hausmeister)を必置にしてほしい、って。

ハウスマイスターとは、ドイツの学校ならば必ずといってよいだろう置かれている立場で、学校の施設・設備に関わる管理者、「建物の主人」である。ステレオタイプ化するのは良くないけれど、人の良さそうな、しっかりとした体つきのおっちゃんというイメージを持ってもらってもいいかと思う。

ドイツのハウスマイスターのことは、これから調べたいけれど(ドイツ屋の研究者のみなさん、このテーマには触らないでね(^^;))、学校の施設・設備に関わる業務と大きく捉えれば、次のようなことをする人が、学校には必須であるにもかかわらず、当該の立場の人がいないために、とりわけ学校管理職が多忙を極めている、というのが今の私の見立てだ。

羅列するとたとえば、トイレが詰まる、教室のドアの立てつけが悪い、グランドに雨水が溜まる、プールの床が剥がれてきた、コピー機が故障、バリアフリー工事、監視用のカメラを増設、大規模改修に関わる実態調査…。大勢の生徒と教職員が毎日のように使う校舎は、いくら頑丈に作ってあっても、気がつけば傷んでいる、壊れていることがめずらしくない。すると、危なく怪我をするかもしれない、変な臭いがして不快、不衛生といったことも起こりうる。また、多様性や異質性を前提とした教育ー学習には、これに対応した空間も必要だ。このようにリスクを回避するとともに、より安全、快適な学校へと環境を整える主役が、ハウスマイスターだ。

日本では、営繕関係を担ってくださる管理用務員といった立場の人はいるけれど、私の知っている限り、それは植栽の管理を中心にした事項に限られるようだ。学校全体の施設・設備を対象にする立場とは言えないだろう。この部分を公立学校ならば、副校長や教頭が事実上、担当しており、これは時間的あるいは労力的に結構な資源を要するものと考えられる。

どうだろう。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどが喧伝されているけれど、授業や生徒指導といった領域に対しては間接的でもっと客観的な事項に関わるスタッフを置くこと、学校の環境を整えること、そして学校管理職の負担を大幅に軽減するだろうハウスマイスターについて議論しては。きっと実り多いと思う。



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by walk41 | 2016-10-12 13:03 | 学校教育のあれこれ | Comments(0)
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教育学の一分野、学校とその経営について考えます。
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