教員の長時間勤務が問題になって久しいけれど、休憩時間が事実上ないということも、疲労からの回復という点では問題だろう。
授業と授業の間はせいぜい10分だから休むのは難しいけれど、昼休み時間までも生徒に応対している様子を見ると、自らハードワークにしているなあと思わなくもない。
給食まで児童と一緒に過ごす小学校では無理なことかもしれないけれど、中学校のイメージで言えば(かつ、それなりに落ち着いていればーこれまた難しいのだけれど)、職員室に来られない、そして職員室への連絡ができない時間を設定することはできるように思う。
生徒が職員室にやってくる。○○先生はいらっしゃいますか、これを机の上において下さい、忘れ物を取りに来ました、と。電話もいつでも掛かってくる。呼ばれた教員の姿が見えなければ、内線で探すことも当たり前だ。切れることのない広義の勤務状態が続く。
こうした勤務形態は、教職員の児童・生徒への溢れるばかりのホスピタリティに由来する。割り切れない、できるだけ対応してあげたいという、もてなし、お世話、ときにお節介でいっぱいだ。こんな風に働きたい人が学校にいると言ってもいいかもしれない。
かくして、休憩時間のない、かつ長時間の勤務が常態化する。「教員にも休憩時間が必要」と職員室の扉に貼ってある、ドイツの学校のようにはならないのだろうなあ。