2011.3.11の東日本大震災で被災した地のひとつ、宮城県を訪れました。
そこで頂いたお酒が、気仙沼の醸造所で作っておられる菅原さんの作品です。
このお酒の名前は、あの日、津波が襲う中、ほんの僅かな差で夫の手を取ることができなかった妻が、夫に宛てた手紙に由来します。
この手紙の中ほどから、自分の涙腺が緩むのを避けることができませんでした。思いの詰まったお酒を頂戴しました。
我々が彼の地で見たのは、取りあえず復旧した箇所と住む人のもういない雑草が生い茂る緑一面の空き地でした。復興とはまだまだ言えないこの地への心理的・物理的支援が必要なこと、そして、一見「通常」に見える自分の生活が、いつ瓦解しても不思議ではないと心して、与えられた時間を大切に生きるべきことを感じた次第です。