前年度の学級担任の指導がいわば入りすぎていて、引き継いだ教員が苦労するという話の絡みで、次のようなことを言う教員もいると聴いた。こちらは、九州の小学校である。
新たな学級担任が、前の学級でのやり方と違うことを児童に求める。たとえば、挙手の仕方(グー・チョキ・パーを示すのか否か)が違うと、子どもが「前の先生が言ってたのと違う」と反応する。すると、教員はこう言うそうだ。「じゃあ、前のクラスに帰る?」「じゃあ、このクラスに居られないね。」
これはもう立派ないじめではないか。問題は、スタイルを調整できない教員たちにこそあるのに、教員によって対応を変えられない児童が責められるというのは。
これまた教育委員会系の言説には、「報告・連絡・相談」が大事だとある。けれど学校での実態は、「こんな風に学級の子どもに接してきました」と報告や連絡はなく(ところで、報告と連絡はどうぞ違うんだ。ホウレンソウという語呂合わせのためだけなのか)、「どうしましょうね」と相談もない。
「私は好きにやるから、あなたも好きにやったら。だから、お互い干渉しない、言いっこなしね。同僚性が大事だもんね。」
「見猿聞か猿言わ猿」であることが、学校という職場で「仲良く」あるための必須条件である。