小学校の授業を見せてもらった。テーマは漢字しりとりだ。
それはこんな感じで言葉をつなぐものだった。季節→接続→属性→正義、と漢字は異なる一方、音が同じものを探すのだ。
教室を見渡すと、進まない児童が多いよう思われた。表意文字である漢字を扱いながら、これを表音文字かのように取り上げるって、ちょうど、赤い紙に白と書いてあるものを、赤と読むように求めるくらい、労力を要するのではないだろうか。
学校を後にしてからインターネットで「漢字しりとり」を検索すると、もう一つあった。それは、対面→面会→会社→社会、のように、同じ漢字でつなぐものだ。これならば、私はわかる。漢字のしりとりなんだから、音のしりとりと違わないとね。
さて、この学校の教員は、少なくとも2種類の漢字しりとりがあることを知っているだろうか。また、いずれを扱うかで授業での狙いも変わってくるだろうから、今回のテーマは何だろうか。たとえば「漢字に親しむ」というだけでは駄目だろう。一時間で扱えることは限られるのだから、もっと焦点をはっきりとさせた授業を。そのためにも、漢字ならこれについての学習と考察によりエネルギーを費やしてほしい、と思う。