学校・教職員の現在と近未来-榊原禎宏のブログ

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基礎知識は大切

稀だが、高校生に話をすることがある。大学の宣伝も兼ねて、教育学の基本的なテーマを紹介する機会だ。

学校経営や学校教育行財政の領域では、数値を伴う事項が少なくないので、たとえば、児童・生徒数や彼ら一人あたりの教育費を取り上げる。けれど、さっぱり見当のつかない高校生の場合、じゃあ日本の人口から考えてみようと話を向ける。すると、びっくりするような答えが返ってきた。

「えーと。3。3億人」「63だったかな、だから63億人」

いやー、驚いたなあ。世界人口が70億人を突破したと、少し前に報じられていたばかりなのに、こんな感じである(聞いた限り)。

同席していた高校教員に向かって「よろしくお願いしますね」と意地悪を言ったけれど、これではまずいと思う。何が基礎や基本かを定めることは難しいけれど、とはいえども、ここまで知らないと話ができないと思うので、まずは獲得してほしい。

こんなところに「学び」は要らない。「知る」こと、そのためには「教えられる」ことも有効だ。知るための活動を「訓練」というのか「反復」というのかはわからないけれど、「これくらい知らないと話が始まらない」と言うのは、大学側のわがままだろうか?
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by walk41 | 2016-05-30 17:34 | Comments(0)

しんどい時こそ笑う

笑いについて、感情と行為は相互に因果的である。

世の中の多くのことがらは、一方向的に因果的なことを考えれば、これは驚くべき特徴だ。人はお金がたくさんあれば、たくさん遣う傾向にあるが、たくさんお金を遣うと、お金持ちになるわけではない。あるいは、一般に加齢するほどに血圧は高くなる傾向にあるが、だからといって血圧を上げれば早く歳をとるわけではない(年老いた身体になりやすいとはいえる)。こんな風に、片方が先行してもう片方がこれに伴うという事象が多く観察される。

これに対して笑いは、おもしろい、愉快、滑稽という、多くは認知に基づく感情が生起し、これによって笑うという行動が生じる一方、笑うという行動を取ることで、楽しい、あるいは嬉しいという感情が生まれることが観察されている。

…2014年夏の高校野球で、9回裏に大逆転を成し遂げた石川県の星稜高校野球部を覚えているだろうか。強靭な精神力をもって勝利を掴んだ彼らが掲げるスローガンは“必勝”ならぬ“必笑”。ピンチのときにも笑顔を見せる姿が印象的だった。選手たちは「笑うことでポジティブなイメージが湧くので、心身を落ち着けて前向きに戦える」と語っている。…日経Goodday http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/16/051800025/051800002/?ST=bodycare&P=3

この傾向を知るならば、困難なときこそ笑いを大切にすべきと導ける。

なのに、困っている状況にいる人に対して、「もう後はないぞ」「ここでできずにどうする」と、いたずらな鼓舞や脅しあるいは説教をすることが多いのではないだろうか。これで相手が恐怖し、萎縮することをどれだけわかっているのだろうか。

かくも「何となく」やっていることの罪深さに気づけて初めて、自身を相対化すること、なぜ自分はそのように感じ、考えるのか、どんな理屈を立てがちなのか、そしてどんな風に行動しているのか、を分析のまな板に載せることができる。

逆の方向から考える、逆転して発想するとはこれまでも言われてきたが、これを実際にすることは私を含めて決して容易ではない。そのためにも、これまでの自分とは違う自分を作り出すための、ちょっとした勇気や覚悟が持てるような健康な身体が、よりいっそう求められると思う。

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by walk41 | 2016-05-29 09:09 | 笑いのこと | Comments(0)

ボランティアをして笑う

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阪急電車にて。

いいキャッチフレーズだなあ。
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by walk41 | 2016-05-28 11:58 | 笑いのこと | Comments(0)

ドクター・フィッシュ

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この5月に初めて体験しました。トルコで温泉療法として発見されたという、暖かな水を好むこの魚は、人の角質層を好んで食べるそうで、足をぬるま湯に浸けると、どっと寄ってきて、足を口でつつきはじめます。軽い電気ショックを受けている感じでしょうか。それも次第に慣れてきて、何ともいえない心地よい気持ちになります。いつまでもいるわけには行かないしなあと、ようやく腰を上げると、宣伝通りに足がツルツルになっており、キラキラと光ってさえいました。尾籠な話で恐縮ですが、足の垢をしっかり取ってくれたようです。

そこのオーナーは、「ウチは500円で時間無制限、普通は15分で500円だよ」と豪語していました。あまりに気持ち良かったので、40分間ほどは入っていたのではないかしら。ならば、ずいぶんお得だなあと思っていました。

そんな過日、沖縄でもドクター・フィッシュの看板を見てびっくり。「5分間で500円」とあるではありませんか。ひやー、5分ではほとんど食べてもらえないよ。うーむ、その商魂たくましい一面を見たことです。
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by walk41 | 2016-05-28 08:59 | Comments(0)

お墓

沖縄のお墓の形は独特だ。亀の甲羅のような、子宮、母胎を示すという亀甲墓が伝統的だったが、この頃は、もう一つの代表的スタイルである破風墓の回りにボールを立ててテントが張れたり、初めから金属製の覆いを有するものも増えてきたと聞く。これは、関係者が墓前に集まりやすいようにとの仕掛けだ。

伺うと、沖縄の人にはお墓が怖いというイメージは乏しく、家族や親戚で集まって楽しむ場と見なされているのだという。こどもに「お墓でできた怪我は治りにくい」と話すのも、それほどにお墓で走り回る子どもがいて、それを戒めるためと解せるだろう。本州でお墓を走り回る子どもは考えにくいなあ。

年に一度、七月くらいの土日あたり、親戚が一堂に会してお墓参りをしてから、その墓の前でご馳走を食べ、お酒を飲み、踊ることもあるのだとか。ピクニックといっても構わないようなものらしい。

こんな家族や一族にとって、集う場という意味においてもお墓は大切なので、それには多くのお金が費やされるとのこと。つまり、家はたとえば50,60年しか持たないけれど、お墓は「一生」ものなので、豪華なお墓となると何と一億円をかけたほどのものもあると聞いた。驚くべしである。

かたや、葬儀の簡素化が進んでいるとも聞くのに、それとは反対の傾向も見られる。現実をとらえるのはなかなか難しい。
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by walk41 | 2016-05-26 14:39 | Comments(0)

沖縄の道路を走っていると、「◯◯六班」といった標識が見える。地元の方に尋ねると、私の理解する「自治会の組」に相当するもののようだ。その代表に班長さんもおられるとか。「学校関係者のせいかもしれませんが、班と聞くと学校のクラスのことを思い浮かべたりしますね」と返すと、「そう言われて初めて、そうなんだと思わされます」と答えられたのを聞いて、これが旅行の面白さでもあるなあ、と感じた。

いささか大げさに言えば、旅をするとは自分の外にある新しいことに出会うだけではない。旅を通して自分の中に当たり前のものとして、すでにあるものを発見することでもある。そんな楽しみを求めて、旅先であれこれ尋ねること、この点でコミュニケーションとは自分探しでもある、と心得るべきかもしれない。
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by walk41 | 2016-05-26 09:10 | ことばのこと | Comments(0)

防災無線でのお知らせ

18時40分、まだ明るいとはいえ、夜の時間帯だろう。防災無線の拡声機から、教育委員会からのお知らせが流された。17時に帰宅を促す、長い音楽が流れたことにも驚かされたが、今度はさすがに遅いのではないかと思う。

そもそも、今度予定されている講演会の案内を、音声で行うことの意味がわからない。唐突に知らされるものだから聞くつもりになっている訳ではないし、聞き逃すなど不正確だし、何より聞きたいことでなければうるさい。

こんなメディアが今なお健在なところもあるのだ、と南国の宿で感じたことだった。
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by walk41 | 2016-05-25 20:47 | ことばのこと | Comments(0)

努力や頑張りではどうにもならないこと

沖縄戦に少女として巻き込まれた方のお話に感じることは多かったが、その中で繰り返しおっしゃっていた、次の言葉が印象的だった。

それは、このような場では努力や頑張りではどうしようもないということ、多くの方が殺される中、自分が生き残ったのは、頑張ったからとか努力が叶ったからという訳ではなく、ただそうなっただけ、ということだった。

これを裏返せば、頑張れとか努力せよという言い方が、それなりのもっともらしさを持つためには、みんなが了解できる、ある意味での秩序が担保されていること、それが確かではない、そもそも成り立っていない場合には、これに非ず、ということ。

そんな理不尽が闊歩するのが戦争でもあるんだなあ。
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by walk41 | 2016-05-25 08:00 | Comments(0)

正しい姿勢

博物館の一角、世界の子どもを紹介するコーナーで興味深い映像を見たよ。

中国の学校での子どもの様子、写真のようにみんな両手を机の上に置き、腕を組むかのような格好をしているね。これが彼の地での正しい姿勢ってことかな。

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by walk41 | 2016-05-24 17:08 | 身体 | Comments(1)

言葉にならない

沖縄での戦争を体験した女性の話を、直接にうかがう機会を得た。

住民を守るはずの軍隊がもはや体をなさず、戦場の真っ只中に残されたご家族がどのように亡くなっていったのか、砲弾に当たり、最後は自決した方もいらっしゃったという。

願ったのは、神様助けてくださいではなく、一気に死ねますように、だったこと。当時10歳の女の子がそう思ったこと。

最後に話されたエピソードも強烈だった。若い兵士が母親にメモを残したそうだ。「お母さん、今度ぼくを産むときは、平和な時代に産んで下さい。」

戦争の悲惨さがわかった、と口にすることすらままならない。言葉にならないほどの衝撃を受けた。
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by walk41 | 2016-05-24 16:15 | Comments(0)



教育学の一分野、学校とその経営について考えます。
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