学生にたずねる。「この授業を取れたら2単位だけれど、単位って英語で何ていうか知ってる?」
大学等での単位を指す credit は、信用、つまり「クレジット・カード」の意味でもある。それだけの評価がなされていますよ、ということなのだろう。
卒業式が近づいているが、そのために、全ての学生がくぐらなければならない門が、必要な単位の取得。単位数もさることながら、卒業要件を満たす種類の単位をそれぞれ得なければならない。
おおよその学生はクリアしていくのだが、それでも、勘違いや数え間違い、そして何よりも履修(合格)できなかったために、卒業延期ということも残念ながら起こる。
かつては、大学と学生との悪い意味での蜜月関係が横行したこともあったが(何度も愚痴っているが、私の大学院生時代、受講者が1人だったのを嫌がってか、ある助教授はただの1度も授業をすることなく、「優」の単位を出した。こうして大学の信用が落ちていったのである)、昨今はおしなべて厳しく、つまり真面目に大学・大学院教育をやっていると自負できる。昔の学生よりも遙かに強い負荷がかかっていることだろう。
その分、学生一人一人の顔が浮かび、ちゃんと卒業してやと強く思う。合格電報の「サクラサク」だけでなく、卒業もまさに「桜咲く」なのだ。