学校・教職員の現在と近未来-榊原禎宏のブログ

「かっちりとした授業準備」はしない

卒業生を送り出す日も目前、後期の合格者も決まり入試も終了、春からの授業の準備にいそしんでいる。

準備というからには念入りにと思われる向きもあるかもしれないが、実はそうではない。けっこう「いい加減」なのだ。

こう書くと、さぞかしルーズな授業かと取られるかもしれないが(まあ、ルーズなのだが)、おもしろいことに、扱う内容、進行の手順、時間の割り振りなどを、きちっと事前に決めてしまうと、「つまらない授業」になるのだ。だって、学生の反応やこちらの気づきなど、「出たとこ勝負」のことはわからないのに、予め「指導案」で決めてしまってたら、柔軟で創発的な授業、つまり「生き生きした」授業にはならないから。

大学でも毎回の授業の柱(シラバス)を示すことが求められ、この通りにやらなければならないかのように話す学長などもいるが、それは、授業がどんなものかをわかっていない証。その通りにやったらつまらなくなりますよ。

だから、目指すべきは「かっちり」ではなく「しっかり」。どんな展開になるかなと、まだ見ない学生の顔をイメージして、どんなことにこっちも気づくかなと楽しみにする。教室はどこか、人数は何人くらいか、何回生(あっ、関西は○回生ということが多いみたい)が主なのか、どんなグループ活動になりそうか、だいたいの様子を想像して、自分が望ましいと考える方向に誘引する条件を考える。する。こんな感じで授業をつもりをした方が、「おもしろい」「楽しい」こと間違いなし。

もっとも、こんな風にわかったかのような顔をして、授業を楽しめるようになるまでに、10年以上かかったけれど(^^;)。 だから、この春も教職に就く卒業生、とくに大事なゼミ生、上手くでけへんで当たり前やから、あんまり気にせんときや。
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by walk41 | 2012-03-20 19:15 | 授業のこと | Comments(0)
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教育学の一分野、学校とその経営について考えます。
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