アラン『幸福論』の白水社版を読み始めた。少しは知っていたつもりだったけれど、ちゃんと読もうと思ったのだ。
まだ三分の一ほども読み終えていないが、面白い。彼は身体が心や認識の大きな礎になっていることを見抜いており、下手な考えを巡らすよりも、欠伸や深呼吸、あるいは散歩をすれば筋肉の動きや血液の循環が変わり、気持ちの持ちようも変わると、極めて実践的な内容を記している点で秀逸だと思う。
この発想からすれば、朗らかでいれば筋肉をこわばらせることなく、血流が多くなり、また良く睡眠を取り、人間関係が安定していてこそ可能なことがわかる。つまり、明朗であることが幸福をもたらしており、さらに明朗であろうとすることが幸せをより導くということだ。
学校教職員の人間関係をより生産的な方向に持って行きたい、とりわけ管理職のみなさん、まずはご自身が明るく前向きな身体とのつきあい方をしているか、確かめてほしい。歩幅が小さかったり、いわゆる猫背だったり、声が小さかったりということはないだろうか。それらは教職員へのアピールという点で問題なだけでなく、アピールする上での前提を欠いていることをまま意味しうるから。
明朗な学校管理職はみんなにやる気や明るさを届ける。そう考えて臨んでみてはいかがだろうか。