入試シーズンがいよいよスタート、あちこちで学生募集の案内が見える。
「ぜひ本校に!」と誘い、さらにはお願いすらしているように見える案内なのに、どうして「願書配布中」とか「願書受付中」という文言になるのだろうか。
いまや多くの大学、高校では「買い手」市場、お願いするのは学校側であって、受験者ではない。なのに、学生が「学校に入れて下さい」と言わんばかりの「願書」という表現、あまりに杜撰、もっと言えば無神経ではありませんか。
思い出したけれど、修士2年と博士3年、合わせて5年の大学院を、4年で中途退学した時にも書かされたなあ、「退学願」。どうして学生が大学をやめるのに願いを出さなければいけないのか、当時も不満だったが、今なおこのフォーマットは変わっていない。
あまりに手垢がついて他の言葉が思い浮かばないほどに定着している「願書」。「申込書」などと違って、何かわからんが重々しい感じが好かれているのかもしれんなあ。ええい、それでも疑問。
ついでに、「受験」という言い方も今や変。試験で名前を書けば通るとも揶揄されるほどの「広き門」になっているのだから、「確認」とか「お試し」と言った方が妥当。でも、これも大げさな名前が好かれるんやろうなあ。こっちもええいじゃ、ホンマに。