学校・教職員の現在と近未来 Gegenwart und nähere Zukunft der Schule und ihrer Mitglieder

「子どもが好き」

ときどき、大人数の授業で学生に質問する。「子どもが好きだから教師になりたいという人は?」

結構な数の学生がこれに手を挙げる。こんな様子にどうも違和感を拭えないでいたところ、ある会合で同僚が話したことを聴いて、なるほどと強く思わされた。私の解釈も入っているのだけれど、話されたのは次のようだ。

「子どもが好き」というよりも、大切なのは「子どもに向き合えるかどうか」。このことは、「子どもがこちらを向いてくれるかどうか」とも言い換えられる。はたして、子どもが向いてくれるような自分なのだろうか、と。

私が何となく感じていた違和感とは、「子どもが好き」という見方には、子どもがいつも(だいたいは)自分の方を向いてくれるはずだという、あまりに楽観的なものだったゆえなのかもしれない。つまり、「子どもが好き」といった、ある意味で悠長な話ではないのではと感じていたように思うのだ。

大学でもあまり変わらないかもしれないけれど、児童生徒あるいは学生がこちらを向くかどうか、これは自分だけではどうしようもない。そうした関係性についての理解が伴ってこそ、教職の仕事ができるのだろうなと感じた日だった。自分が相手を好きかどうか、なんて話ではないだろうねって。
by walk41 | 2012-12-14 22:32 | ことばのこと | Comments(0)
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榊原禎宏のブログ(Yoshihiro Sakakibara Blog) 教育学の一分野、学校とその経営について考えます(um die Schule und ihre Verwaltung und Management)
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