学校・教職員の現在と近未来 Gegenwart und nähere Zukunft der Schule und ihrer Mitglieder

技は勘!

日曜日の民放、がっちりマンディは、技の匠に贈られる黄綬褒章を得た人を訪ねる。

鹿児島県で、焼酎の樽を作る職人さんの話はとくに面白かった。何枚くらいの板で樽を作るのか、どれだけ縄を巻くのか、どれほどの強さで何回くらい叩くのか、すべて勘と仰る。跡継ぎに息子さんが名乗りを上げているが、どのように樽を作ったらいいのかの設計図がないと言う。なるほど。

まさに逆説めくけれど、ちゃんとしたものを作るためには設計図があってはいけない、すべてが職人の頭と体にしみ込んでいるものこそ、技だということだろう。技は勘なのだ。

ひるがえって学校では、「教師力」や「学校力」の継承・創造のために、教職員の身体を離れたシステムを作動させることを考えている。いつ誰がやっても、上手く学校が回るために。でも、そう考えようとした時点で、実はうまく行かないことになるのだ、匠の話では。

ここで問題、教職員なかでも児童生徒と毎日、直接に出会う教員は、職人なのか、それとも職員なのか。職人ならば、自分の身体にしみ込ませた技で勝負してほしい。言語化や数値化といった客観化などみじんも考えずに。それとも職員ならば、没人格的に仕事をすることが大切になるから、マニュアルに即していわば淡々と、ルーチンをこなしてほしい。

どちらが良い悪いと言うことはできない。世の中の仕事のおそらくほとんどは後者に属し、だからこそ割り切ってできる面も多いし、顧客の創出にもつながっている(相性の良し悪しなど言っていたら、お客は顔なじみばかりだ)。それに引き替え、教職がもし前者だというのであれば、それは前近代的な仕事ぶりとも言える。いまどき時代錯誤的でもあるけれど、その味わいがいいのよ、と啖呵を切る勢いがあるならば、それも一興ではないだろうか。

さて教職に就くみなさん(大学教員もそうだ)、どちらの道を選びますか。私はまあ前者かな。自分だからこそできる(自分だからこそできない)面を踏まえて、癖の強い頑固な職人モードでできればと思う。おっと、でも、無断で休講したり(大学教員25年目に入ったけれど、予め周知した以外で休講にしたことは一度もないなあ)や、授業をしないで単位を出すなんてことはしないよ。それは教員としての最低ラインでしょう。ということは、教員でもあるのかしらん。ああ難しい。
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by walk41 | 2013-05-05 21:59 | 身体 | Comments(0)
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