学校・教職員の現在と近未来 Gegenwart und nähere Zukunft der Schule und ihrer Mitglieder

教育課題の主観性

複数の小学校における校内研究の取り組みについて話を聴く。

片方の学校は、子どもたちが賑やかに過ぎるので、どのように静かにさせるかが「教育課題」だと捉える。そのために、無言清掃をしたり、教員からの指示を非言語で行う、つまり指さしや合図などで指示が通るように取り組んでいるという。

もう片方の学校は、子どもたちがおとなしすぎるので、どのように活発にさせるかが「教育課題」だと見なす。そのために、子どもの発言を引き出すべく、授業をより活動的なものにしたり、あいさつ名人を表彰したりといった取り組みをしているのだという。

第三者的に見れば、学校の規模、地域的特徴などから、こんな雰囲気のようなことは決まるだろうから、そもそも教育の課題にすべきかどうかも疑問なしとしない。

また、ではどの辺りに落ち着けば「望ましい」状態なのだろうかと問うならば、中庸、ほどほどということになり、かくも教育しようとする側は「無い物ねだり」をするものだ、と見ることもできる。「今のままではいけない」というのが教育的眼差し、という説明を裏付けるものだろう。

いずれにしても、「これが問題だ」というのは、すぐれて教員側の主観による、とは言えそうだ。測定をすることもなく、実証データもなく、まあ、何となくそんな感じでは、と誰かがいえば、そうそう、と話がまとまるというくらいのこと。「そんなん、ほとんど思いつきやん」と意見するのは、学校教育ではタブーなのだろうか。

中学校や高校と違って、小学校のゴールははっきりしないというのも一つの背景だけれど、児童の見立てとその分析の大らかさ、緩さ、いい加減さは、いかんともし難いのだろうか。
by walk41 | 2013-10-20 13:37 | 学校教育のあれこれ | Comments(0)
<< しつけと「学力」 反面教師としての学校 >>



榊原禎宏のブログ(Yoshihiro Sakakibara Blog) 教育学の一分野、学校とその経営について考えます(um die Schule und ihre Verwaltung und Management)
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
最新のコメント
よなすさんへ コメ..
by walk41 at 09:40
さかきばら先生こんにちは..
by よなす at 03:01
よなすさんへ、コメントを..
by walk41 at 18:37
いつも興味深く拝読してい..
by よなす at 00:02
はじめまして、香菜子とい..
by 無力な教育者香菜子先生 at 13:53
お久しぶりです。お元気で..
by walk41 at 18:20
こんにちは。全くその通り..
by じゅくせんまさや at 15:08
「教え子を戦場に送るな」..
by Koji at 12:50
じゅくせんまさやさま、 ..
by walk41 at 05:02
いつも楽しみに拝読してい..
by じゅくせんまさや at 19:06
メモ帳
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
最新の記事
23.7時間と27時間の謎 ..
at 2019-03-19 16:48
すみません Entschul..
at 2019-03-18 14:53
サルサソース die Salsa
at 2019-03-17 15:51
喜びで泣ける仕事 Beruf..
at 2019-03-16 09:08
「らしい」という表現
at 2019-03-15 12:44
マニュアルの適切さ Ange..
at 2019-03-14 12:14
困る合言葉 unangene..
at 2019-03-14 11:58
福島 Fukushima
at 2019-03-13 14:38
微妙? komisch?
at 2019-03-11 14:17
すべては国家のために al..
at 2019-03-10 18:42
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧