共同通信 2013年11月6日
高知市の公立小で10月上旬、2年生の担任の60代女性教諭が「帰りの会」で着席しなかった男児の尻をたたくよう、学級の児童全員に指示していたことが6日、分かった。高知県教育委員会は教諭を処分する方針。
高知市教委によると、男児は普段は特別支援学級に通い、帰りの会や一部の授業は普通学級に参加していた。帰りの会で男児がなかなか席に着かず進行が遅れたことから、教諭は児童約20人に、男児の尻をたたいてから帰るよう指示。大半の児童は軽く触れる程度だったが、顔を平手打ちした児童もいたという。
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着席してほしい立場としては、そうならない児童がいることは癪に障るが、だからといって、自分の怒りの先を他の子どもに代替させる教員がいるというのは、なかなかすさまじいものがある。自分でたたくと「体罰」になることを懸念したため、と見るのは意地悪に過ぎるだろうか。
その上で興味深いのは、教員が「尻を叩いて帰るように」と教えたことに反して、「大半の児童は軽く触れる程度」だったということ。「教えられたにもかかわらず、違うように学ぶ」好例として、今後も紹介されることだろう。
小学校2年生、生まれて8年くらいで、かくも学習能力を持つ人間というもののすごさ。「後進恐るべし」とは、学校教員こそ胸に刻むべき言葉である。