学校・教職員の現在と近未来 Gegenwart und nähere Zukunft der Schule und ihrer Mitglieder

大いに「もやもや」してほしい

授業のたびに学生から感想文を受け取るが、とりわけ嬉しいのが「もやもやしてきた」類の感想だ。だって、これは「わからないことがある、ということが、わかってきたこと」の兆しだから。

今日の授業も、子どもの「成長や発達」を求めながら、それを客観的に捕まえられないというジレンマを取り上げたが、次のような感想があった。

今日の話は目から鱗だった。今まで私が必死に考えてきた理想の児童像はある視点から見るとマイナスになってしまう。私は静かなクラスが理想だと思いこんでいたが、議論が進んでいるがゆえに騒がしいのかもしれない/子どもたちが「学んだ」ってどういうこと?「心が成長した」ってどういうこと?感想や振り返りにありがちなこれらの言葉の意味の通じなさに初めて気づいた。…こういった言葉に意味は宿っているのか疑問だなと/

すごく興味深かったです。「学ぶ」と簡単に口にしてしまうけれど、何を見て子どもがそうなのかを判断するかはすごく難しくて、それぞれ教師が勝手に定義づけしているのかなと…/子どもは思う以上に大人だ。教師がどんな態度や感想を求めているかは知っているので、表面上や紙に書かれたものを見てもそれが本音かはわからない。そのため証拠はつかめないのではないかと…/「子どもが学んでいるという証拠」は教科の知識であればテストや授業中の発言で明らかになることは多いが、その他では目に見える変化があってもそれが本質的とは限らないので難しい/

答えのないものについて話し合うのはとても難しいし、頭を悩ませるけれど少し楽しくなってきました、という感想もあった。これからも一層もやもやして、思考体力をつけてほしい。それが大学で学ぶということなのだから。
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by walk41 | 2013-11-19 16:19 | 授業のこと | Comments(0)
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榊原禎宏のブログ(Yoshihiro Sakakibara Blog) 教育学の一分野、学校とその経営について考えます(um die Schule und ihre Verwaltung und Management)
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