学校・教職員の現在と近未来 Gegenwart und nähere Zukunft der Schule und Schulmitglieder

何のための校内研究?

もくれんさんからコメントを頂戴した。曰く、「小中一貫教育でキャリア教育の指定を受けて計画書が提出されたそうです。これまで、事務職員も情報の一貫の役割をにない一緒に取り組んでいたと思っていたのに、研究指定をうけたとたん、事務職員も地域コーディネーターも計画書にはどこにも名前がなかったそうです。研究だから教員がするものでそれ以外の職員は関係ないと計画を作った校長がいわれたといい、プンプンに起こっていました。これだけ地域と連携して、保護者と連携してと散々言っていて、研究は教員だけがするものというとらえ方なんだと!!」とのこと。さもありなんと思わされる。

アフターファイブの「情報交換会」は情報交換が目的というよりも一緒に飲んで仲良くなることが目的というように、他のことにも当てはまるが、ここで校内研究をすることの目的を考えてみたい。「子どものため」?⇒おせっかいの域をまず出ない言葉で、「ためになったかどうか」ほとんど実証のしようがない。だから、授業測定器の話すら出ないの。「教員の力量を向上させるため」?⇒ホンマに向上してるって、胸を張れる? だったらなぜ、ベテラン教員が手本を見せないの? 若手いじめに陥っていない? だったら何のためにやっているの? 

特段、困っていることや頑張っても解消されない悩みなどがないのだったら、この恒例行事を止めれば、せめて休めばいいのに、「やらないと教育委員会から言われる」と前年踏襲を「何気に」してしまうから、いつまでも学校が変わらない。学校の外は大変な勢いで変わっているのに。学校は社会の関数であって、その逆ではない。もちろん、「時代がどう変わろうともぶれない」とツッパることもできるが、それに耐えるどれほどの根っこをもっているかも確かめられるべきだろう。

私の見るところ、にもかかわらず行われている校内研究の一番の目的は、「教員が"みんな仲良く"なるため」である。まずは、研究主題と研究テーマはどう違うかとか、研究テーマをさんざんに議論したあとで「でも、それは本当の学力向上なのか」といった愚にもつかないお喋りに興じ、次に実際にどんな授業になるかもわからないのに、当日、教員と児童・生徒がどんな気持ちや状態で臨むのか見当もつかないのに、事前検討会の回数を重ね、さらには授業後の検討会では、思いつきの域を出ないお喋りに終始して、時間が来たら「とてもまとめることはできないのですが、お疲れ様でした」、そして夕方からはカンパーイである。

こんなことを繰り返すのは、共通体験の時間を過ごし、合意形成を繰り返し、「みんなで一緒に」やったと確かめるためである。研究の蓄積など、あるはずもない(社会科学の研究はそもそも蓄積されないという特徴を持つ。人間と人間が作り出す社会は刻々と変化するため、観察という作業が変化の速さに追いつかず、いつも「こうなったのは、~のためです」と後追いに留まらざるを得ない。観察を通じて普遍性を見出し、まだ起きていないことを予想することができないのだ)。

だったら、みんなでやればもっといいやん。どうして教員だけでまとまりたがるん? 不思議やなあ。みんなでできるテーマにして、結論はともかく、それぞれが見ていること、考えていることを交流させることそれ自体に意味を与えたらええのに。

ちなみに、教師集団という言い方も実態を言い表していない。本当は教職員集団やで、分かってる? 教師なんて言葉は、教育基本法、学校教育法、教育職員免許法、教育公務員特例法、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、このいずれにも出てこない。これって誰の造語なん?

そう言えば思い出した。日本教職員組合って、Japan Teachers Union って英語表記なのよ。これって、教員の英語力の不足なのか、「確信犯」なのか。教員が学校で一番多いから、これでええやろっていう多数派による暴力やね。そんな人たちが「いじめをなくそう」と主張するなんて、茶番もいい加減にしいや。


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by walk41 | 2014-02-08 11:25 | 学校教育のあれこれ | Comments(0)
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