NHK、アサイチ、なぜ? シニアの「感情暴走」を見る。50代以上だろうか、シニアによる暴行が激増、その背景を探るというものだった。病院での暴力、院内暴力を研究する専門家も紹介されていた。
仕事の現役世代とリタイア世代の違いはあるだろうが、自身の体験を寄せてくれた、元大学教授のケース、(周りから)「何も要求されないことの、つらさ」という言は、大なり小なり、多くの人に通じるのではないかと思った。
気力も体力もまだあるのに、自分が求められないという焦り、苛立ちは、想像するだけにとどまるけれど、早晩、私自身もそうなるだろうから、その時に、暴走せずに冷静なシニア(いや、老人か)になれるだろうか。
サラリーマン向けの記事に、嫌われる上司像として、説教をする、自分の苦労話、自慢話をするというのが、たいてい挙がる。確かに迷惑な話だが、その背景を想像するに、みんなに自分の方を向いてほしいんやろうな、認めてほしいんやろうな、とも見えてくる。
とまれ、高齢化社会ゆえに高齢者研究はいっそう求められるだろう。と同時に、「キレる14歳」なんて言い方は、大した根拠のあるものでもなかった、ってことの確認もね。マスコミを賑わす教育論は、ことほどさように無責任なものである。