ドイツの大学から客人を迎え、日本の学校を案内した。
算数の授業だったが、児童のノートを見て、客人はびっくり。なぜって、赤いペンでマルを記しているのが、正解を意味することだと知ったから。二重丸やいわゆるハナマルならば、より評価が高いことと話すと、いっそう驚いていた。
ドイツでは、赤はダメなことの象徴、また、合っていることはチェックあるいはバッテン印で示すから、日本の学校の子どものノートを見ると、ここもダメ、そこもダメ、に映るのだろう。
ちなみに、日本では、比を示す「 : 」の記号は、ドイツでは割り算を意味するから(というか、比とは割り算のことでもあるから)、1:2で終わるのではなく、0.5という値を得てこその問題である。「÷」という表記は電卓にはあるとのことで、ドイツの子どもも知らないことはないそうだが、学校では「:」が一般的な様子。
ところ変われば、発想もやり方も変わるというのは、人文社会系のことに限らないなあと感じた一日だった。