東京都を例にした小学生の学力と運動能力の、区ごとの保護者の年収との相関について興味深く読んだ。
http://blogos.com/article/162596/forum/
「勉強はできなくても、スポーツは得意で」なんて言い方は、もはや古い言い回しに過ぎないのかも知れない。学力と同様、運動能力も保護者の収入と正に相関するデータがあるという。
なるほど、収入があれば、栄養にも恵まれ、やる気も高まり、ましてや高層マンションだったりすれば階段の上り下りで体力もつく、だから運動能力も高まる、という構図だろうか。
目の研究書をかじると、運動することで目の位置も動く、つまり視野が変化し、これによって空間認知の能力が発達するとあったように思う。たとえば、ファミコンやiPhoneで狭い画面ばかり見ていると視野は変わらないなあ。空間認知が論理的な認識と関わっているとするならば、運動をしないで、「広く物事を考えよう」とか「相手の立場に立って」などと言われても、ピンとこないのかもしれないね。
これをいささか強引に敷衍すれば、座ったままの教室での勉強を革新してもっと動けるように。立ってしゃがんで寝転がって、廊下も活用して、いろいろな風景をいろいろな速さで目に映す経験がすこぶる大切ではないかとも思わされる。「正しい姿勢で」「きちんと座って」などと、子どもの視野を固定するようなことを言わないで。