写真にある赤い椅子、この特徴がおわかりになりますか。
これは、底面が平板ではなく、彎曲している、つまり、安定して座ることのできない椅子なのです。
ドイツでHokky と呼ばれるこのタイプの椅子は、座る人の身体を揺ら揺らさせて、リラックスさせ、もって座学に集中させるという狙いをもっており、ドイツの別の地域の学校でも見ることがありました。そこの教員に「この椅子では生徒は集中できないのでは?」と尋ねたところ、複数が「この椅子の方が集中できると思う」と答えていたので、とても印象的だったのです。
驚いてこの学校の校長に、上の旨を話したところ、「この椅子がいいと聞いたので、私たちの学校でもどうなるかやってみようと思って、今回買ってみたの」と返ってきました。まったく柔軟にして、研究心溢れます。こんな校長こそ革新的と言えるでしょう。新しいアイディアを採用して、具体的な形に持っていくこと、その力量がいわゆるリーダーシップとして問われるのだと感じた次第です。