学校事務職員の皆さんとの研修会、楽しく過ごさせてもらう。
話の中で、こんなボールを投げた。「今の教頭さんが主にやっているような仕事を、配置数増と合わせて、学校事務職が学校秘書として担う方向は描けないでしょうか」と。
たとえば、出勤時間をいまより30分程度早くする(もちろん、終業時間もそれだけ早くなる)。児童・生徒の欠席ほか、保護者との連絡を授業開始前に受け、学級担任などに知らせる。教育行政機関や他校からの連絡は校長や副校長に知らせ、必要に応じて返事もする。学校施設・設備の維持管理を担うハウスマイスター(この職も必須だ)と連携して、工事や補修の段取りを調整する。
また学校秘書は、学校のデータベースとして、学校予算ほか量的データを保持しており、必要に応じて適切なデータを提供し、校長ほかの教職員の判断に供する。児童・生徒の教育に直接関わることについては教員に任せるが、それ以外のことについては、裏方としての事務(総務、会計)、役務(ハウスマイスター)、保健(養護教諭)、給食(調理員、管理栄養士)といて分担し、「チーム学校」(チーム教育ではなく)を担うというイメージだ。
かつて隆盛を誇ったタイピストは、今や職を失った。では、会計処理はどうなるだろうか。人間だからこそいっそうできる、新しい仕事への転換を図っていくことの意義を、AIの急速な台頭を目の当たりにして、いっそう感じる。