学校・教職員の現在と近未来 Gegenwart und nähere Zukunft der Schule und Schulmitglieder

「だいたいそんな感じ」で学ぶことの重要性

この間の授業で、「基礎ができていないと応用ができない」のか「基礎が必要とは言えるけれど、あまりにかっちりしたものを求めると新しいアイディアが生まれにくいのではないか」について、学生たちと考えている。

私は、基礎や基本といものが、経路依存性(Path dependence)を多分にはらむ点で、普遍的な分類にもとづくものではないことから、あまりこれらに縛られるとマズイという立場をとる。基礎の集積としての「世の常識」なるものは、それほど長持ちしないと考えるのだ。

ところが、「そんなはずはない」と考える人の中には、長らくそうだったと思いたい気持ちが強すぎるためか、捏造する場合が出てくる。江戸時代、待ち合わせの時間に遅れたら大変な罪だったという妄想を描き、その「伝統」が今も生きていると説いたり、ここ150年間ほどの発明なのに、一人の天皇が使う元号は一つだけ、交代するときに元号が変わるのが「伝統」だと吹聴したり、と。

さて、基礎のことに戻り、「だいたいそんな感じで覚えるくらいがちょうどいい」ことを単語に即して考えてみよう。いきおい「正しい書き方」が求められる言葉の習得だが、たとえば、英語とドイツ語ではこんな対照になる(左が英語、右がドイツ語)。

愛:love ----- Liebe [vとb]

たくさん:full ------- voll [fとv]

古い:old-------alt[o とa]
新しい:new------neu[だいたい同じ]

ようそこ:welcome ------willkommen[lと m が1個か2個か]

神:god ------Gott[dとt、tが1個か2個か]

氷/アイスクリーム:ice -------Eis [同じ発音だが、綴りがぜんぜん違う]

強調:accent-----Akzent[cとK,Z]

こんなふうに、必ずしも法則的とは言えない部分があることを知って、学ぶことが大切だと思うんだけれどね。

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by walk41 | 2018-05-07 09:09 | ことばのこと | Comments(0)
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