学部生での授業で、学校文化と青年文化の葛藤、対抗文化としての「真面目嫌い」および、それへの同調としての友人関係が、とくに女子に観察されるのではないか、と投げかけた。
聴く限り、多くの学生は学校が好きで教員にも好かれ、かつ友達とも仲良く楽しく過ごしてきたらしい。彼ら/彼女らが、往々にして反学校的な青年文化とが上手く付き合うことができたからこそ、教員になりたいと教育系の大学までやってきているのだなあと、その器用さを少し羨ましくも思った。
学校の価値観をおかしいなと思いつつ、その一方で実にいい加減な教員たちに呆れつつ、「真面目」であることから離れられず、成績の良さや学級委員に選ばれるといった「正統」派を自認するしか生きるすべがなかった。そんな自分の中学校時代を思い出すに、出会う学生のたくましい「生きる力」に驚かされる。