小学校の低学年で、自身の鼻くそをクラスメイトにつけたがる男子がいて、みんなが彼を避けていたら、保護者と学級担任との二者面談で、保護者から「うちの子どもがいじめられている」旨の発言を受けたことがある、というあるケースを学生に話したら、次の感想が返ってきた。
…授業の冒頭で先生がおっしゃった、男の子の話で「いじめって、そもそも何が基準だっけ」と考えさせられました。私がこの話を聞いて印象深く残ったのは理由があり、実際この子と全く同じような男の子に小学校3年生の時に出会ったからです。
その男子は特定の複数の女子を追いかけ回しては、鼻くそやつばをつけようとしていました。私の仲良かった友達がそのターゲットになった時、それが嫌でその子と隣同士だった席を話そうとしたら、担任の先生に怒られ、1時間が授業から学級会に変わりました。その時にも先生が、その事情を知らずに、今、クラスで男の子が避けられたりしている。机を離したりするのはいじめだとおっしゃて、子ども心にいじめって何? 私の友達も嫌なことをされているのに、と思ったことを思い出しました。…
いかが思われるだろうか。理不尽ないじめとそうとは言えないいじめ、に分ける必要があるのではないだろうか。自分に災いが及ばないように避けること、これが結果として排除になってしまうのは、自分を守ることができるという基本的人権に属することではないのだろうか。